
2010年前後からスピリチュアルが一般的になり、全国のパワースポットと呼ばれる大きな神社には多くの人が押し寄せています。確かに、多くの人から支持を集めるだけあって、強いパワーを感じるところがほとんどですね。
でも、あなたをふだんから守ってくれている神様も忘れないでください。氏神様がいてくださるからこそ、パワースポットにもお参りができているのです。
地元の氏神様にもお参りをしませんか?
有名神社に比べると地味かも知れません。それでも、長い間そこにあるということは地元に強い影響力を持っています。あなたが今、無事に生活を送れているのも、実は氏神様のおかげかも知れませんよ。
氏神様の選び方はない

パワースポットは目的に合わせて選び方があります。金運ならソコ、恋愛運ならココなど。しかし、氏神様の選び方はありません。今住んでいるところを護ってくれている神様ですから、選ぶも何もないのです。
現在一人暮らしで、実家から離れている人は自分の氏神様がどこか分からないかも知れません。ただ、回覧板などでお祭りのお知らせが回って来ることもありますので、チェックしてみてください。もし、回覧板が回ってこない地域でしたら、町内会の役員さんに尋ねてみましょう。神社への奉納を町内会から一括で行っているところもあります。これも聞いておくと、二重に支払うことがなく安心です。
町内会もないようでしたら、地図を見て自宅の一番近くの神社を探してください。そこがあなたの氏神様です。新しく造成された町だと、ちょっと離れた場所に氏神様の神社があることもあります。
氏神様にお願いはしてはいけない

スピリチュアルブーム以前から、神社で現世利益をお願いする人がいます。むしろ、これが一般的と言えるほどになっています。
でも、実は品のない行ないです。
アレもコレもと欲望が尽きないのは理解できます。ですが、今、こうやってお参りができる健康な身体があるのは、神様が護ってくれているからではないでしょうか。その護ってくださることへの感謝を伝えることが、本来の参拝です。
特に氏神様は、ふだんからあなたを護ってくれています。ですから、氏神様への参拝は、日ごろの感謝を伝え、元気でいますとの近況報告が本当なのです。心静かに手を合わせ神様に向き合うと、とても清々しい気持ちになれますよ。
ちなみに、現世利益をお願いするようになったのは江戸時代中期からです。寺社の寄進を集めるのに始められました。なるほど、ただ「修繕をするのでお金をください」というよりも、参拝者にもベネフィットがあるとアピールするほうが、人もお金も集めやすいですね。
氏神様を元気にするのは氏子

私たちはふだん、氏神様に護っていただいています。一方、氏神様も私たちからパワーをもらって元気になるそうです。
スピリチュアル的にいうとエネルギーの交流です。
私たち人間と神様のエネルギーを行き来させることで、神社のある地域が活性化していきます。地域が活性化すると、そこで生活する人々も生き生きと輝いてきます。ときどき、辺鄙な土地であるにも関わらず、元気のある町ってありますよね? そういうところは氏神様と氏子の交流が盛んで、神社によく人が集まっています。人が集まるとエネルギーも大きくなりますから、よりいっそう氏神様のパワーも強力に。
逆に、氏神様を見捨てた地域は没落の一途を辿ります。氏神様にエネルギーを渡す人がいなくなれば、氏神様もほかに行くしか方法がなくなるからです。こうならないためにも、ふだんから氏神様への参拝はしておくべきなのです。
生命の多様性を感じる場所

現代の暮らしをしていると、自分ひとりで生きている錯覚に陥ることがしばしばです。しかし、実際は多くの人や生き物に支えられ、私たちは生きています。
それを実感できるのも神社ではないでしょうか。
鎮守の森では、様々な動植物の息遣いが聞こえます。細菌やウイルスもいます。みんな生きています。そんな生命の輪が神社にはあります。それを体感するためにも、氏神様にお参りしませんか?
