浮気者？アバズレ？ヤリマン？「ポリアモリー」な人たちとは

こんにちは、ホステス占い師の柊里(しゅり)と申します。

皆さんはポリアモリーという言葉を聞いたことがありますか？
簡単に言うと複数恋愛型人間･･なのですが、それだけ言うと「それってただの浮気者なんじゃないの？」という言葉が聞こえて来そうですね。

今回は、最近比較的よく目にするようになったこのポリアモリーという状態の本質について切り込んでいきたいと思います。

あなたの周りにも、ポリアモリーな人はいますか？もしかしたら気付いていないだけで、あなた自身にも気質があるかもしれませんよ。

ポリアモリーと浮気や不倫との違い

ポリアモリーとは、交際している男女がそれぞれに他の人間とも多重的に肉体関係や恋愛関係を持ち、それに関係する者全員が合意している状態。
また、その関係が成立しているライフスタイルを指します。

非一夫一妻制状態という訳ですね。
ちなみに、ポリアモリーの対義語で一夫一妻制のことをモノガミーといいます。

ポリアモリーは非一夫一妻制とはいえ、同時に性行為を行ういわゆる乱交とは違います。
フリーセックスや自由恋愛主義との関係や違いが明確ではありませんが、「関係者全員(LGBTの方が含まれる場合は一概に全員とは言えない場合もあります)の合意がある状況」。このライフスタイルこそがポリアモリーの定義といえるでしょう。

つまり、バレてマズいのが浮気、そもそも理解のうえに成り立っている複数恋愛がポリアモリーというわけですね。ある種正直だし誠実とも言える…？

ポリアモリーはアバズレ？寛大？

ここまでで「そんなのただあちこちの人といい関係になりたいだけのヤ○マン、ヤ○チンじゃないの？」と思った方もいるでしょう。

そして、そのイメージは実際にポリアモリーの方と接しなければ変わらないものかもしれませんし、ご自身が強いモノガミー気質を持つ方であれば理解できないかもしれませんね。

多様な性のあり方、恋愛のあり方が認められてきた今の時代でも、一夫一妻制度が根強く、それを美徳とする日本では、実際ポリアモリーの方への偏見はまだまだ大きく、社会的な理解はほとんど得られていない状態です。

しかし、私は思うのです。ポリアモリーの方こそが博愛主義なのではないかと。
ポリアモリー気質を持つ方は他者への偏見が少ない傾向にあります。彼らは自分の多様性を自分で認められるように、人にもまた寛大なのです。

愛した人の愛した人までも愛してしまう…そう考えると、彼らは非常に愛情深く寛大で、世間に囚われることなく、強い。

好きなら嫉妬するじゃない！

理想の恋愛とは、愛と独占欲のバランスがうまくとれている状態ですよね。ただ、それはモノガミーの恋愛論。

ポリアモリーの人には、その独占欲がない人も多いです。
好きな人は好きな人、人が愛し合うのは自由で、愛する相手が1人だけである必要はない。そういう寛大な、ある種大雑把とも言える性格もポリアモリーに必要な条件なのかもしれません。

とはいえ、ポリアモリーの中にも嫉妬心を持つ方もいます。愛の形は、本当に人それぞれですね…。
ただ、どのポリアモリーの方にも共通するのは好きな人は比べるものではない、順位をつけるものではないという点。

例えばポリアモリーのAさん(女性)に彼氏が2人いるとして、Aさんは彼氏のことを1番目の彼、2番目の彼と紹介したとして、それは1番目の彼が本命･･ということではない。単純に付き合った順番を言っているだけで、どちらもAさんにとっては本命なのです。
だからこそどちらも選べないし、そしてどちらも傷つけたくないから理解を得る･･というわけですね。

ポリアモリーは人心掌握の達人

とはいえ、そんな状況を作る事自体、一体どうやっているのか。

そもそも、ポリアモリー同士のネットワークで繋がったならともかく、最初からそうではない方が多いわけです。誰か1人でも拒否した時点で関係は成立しないのですから、ポリアモリーの方は非常に優秀な交渉術を持っている方が多いです。パートナーにどういう風に説明するのか、パートナー同士を会わせるのか…。頭も良いと言えますね。

そして、何より彼らが許してもらえる場合が多い理由は、やはり「どっちも本気で愛しているんだ」という気持ちを理解してもらえるから。
愛情の表現も、きっと上手いんでしょう。
1人の人間と愛し合うだけでも難しいのに、彼らはそれが複数になっても惜しみなく愛情を注ぐことができます。

ポリアモリーは、器も大きくなくてはならないんです。

ポリアモリーは愛の悟り？

こうして考えてみると、ポリアモリーを実践している方々は愛について一種の悟りのようなものを啓いているのかもしれません。たくさんの常識に囚われず大きな愛を持ち、愛を受け取り、分け隔てなく愛し、それを伝え、説き、誰も傷つけず、パートナーを見守る…実に成熟していて達観していないと実践できないライフスタイルと言えるかもしれませんね。

ポリアモリーを推奨するわけではないですが、モノガミーの人もこのような多様性を「そういう人も居るんだ」と思えるくらい、相手の価値観を尊重できる寛大な心を持ちたいですよね。
たとえばポリアモリーな彼らのように。